コーエーといえば三國無双でおなじみかもしれないが、我々世代は三国志4を小学校の時にスーファミでやり、憧れの劉備を選ぶもコンピュータに全く歯が立たず魏の曹操まじ半端ねぇと思ったものである。
その後、火計を使うとありえないぐらい勝てることに気づいて燃やしまくってクリアしてからしばらくは戦いは火計最強説が我が家では流れたものである。
さて、キャッシュレス革命がいよいよ一気に来る予感がしてきましたな。
そう、消費者の身近になるレベルで。
10/5にソフトバンクがpaypayひっさげて殴り込んできたから一気に三国志っぽくなっていて外野からすると「うぉー、どこ勝つんやー」と童心に帰っておもろいのである。
ということで、今回はキャッシュレス三国志のどこが勝つかを占ってみたい。
前提:
2020のオリンピックに向けて政府はキャッシュレス化を進めたい。
海外からのインバウンド消費が4000万人レベルでくるのに、小売り・飲食中心にキャッシュレスに対応しているのは2割ー3割程度。
大手はキャッシュレスに踏み切ることで、注文から配膳までの短縮化・会計作業の工数削減・購買データの分析による効率化を進めている。
完全キャッシュレス店舗も出だしており、労働力不足に悩んでいる店舗はこの施策をうつことで利益率を上げられる可能性が高い。
課題:
1、法人:中小小売でキャッシュレスが進まないのは、手数料の高さ(3%)と回収タイミング
受け入れられるのは1-1.5%程度。現金だとすぐ支払われるのが1か月後になるのもネック。
2、個人:すでにスイカやTポイントやアップルペイなどキャッシュレス機能がたくさん登場しており、店舗によって使える・使えないがいろいろで手間。
今後の展開(予測):
政府が決めたこと・・・2019年10月の消費税10%アップの際にキャッシュレス決済した個人には2%還元。
このタイミングで利用できる店舗がもっとも多く、購買体験が気持ちよかったプラットフォームがその後の強者となる。
消費者体験のイメージ(予測):
シナリオ①・・・QRコードを自分で読み取って決済するのがメジャー。
店員に読み取ってもらって店から出るのはスマートじゃない。時間を無駄にしたくない・店員とコミュニケーション煩わしいと思う若者から流行る。
すでに渋谷・六本木あたりのIT系は現金持つ人あんまりいないイメージ。
シナリオ②・・・欧米系、アジア系のすでにキャッシュレスが進んでいる人がその国のキャッシュレス機能と同期したもので購買する。
日本でアップルペイ使っていて海外でもそのまま使えるなら、両替いらない。なじみのある決済方法なので不安にならない・お金数えるので騙されることもないといったのと同じイメージ。あとは、あまったお金を両替しなおす必要なしといったイメージ。
2020年までに勝ち組になりうるキャッシュレスサービスの条件:
1、法人の中小をすみずみまで開拓しうるか?
2、海外の個人から受け入れられるか?
3、日本の個人から受け入れられるか?
の3つがポイントだと考える(上から順に重要)
順に説明する。
1、法人の中小をすみずみまで開拓しうるか?
個人は現金か現金じゃないかなんて大してこだわりがない。結局は便利かどうか、得かどうか。この二点で決めている。
最大の障壁は中小の法人のどこでもそのサービスが利用できるか?この一点にかかっている。リクルートのリボン図でいうTOBどれだけ集めるかということ。
某タウンワークは無料で掲載店舗数を集め、フリーペーパーを全国に置きまくって、求職者のあらゆるところでつながるようにさせたことで今の地位を築いた。
今回も同じ。中小の法人の導入のしやすさ・積極的に利用したくなる魅力、このへんが勝負ですよ。
リクルートのリボン図が通用しなくなる理由|【勝手に未来想像シンクタンク】|note
2、海外の個人から受け入れられるか?
各社ポイント還元とか手数料安くするとかしているが、中小の法人への一番の魅力は何か?それはマーケティングである。日常の導線では入ってこない海外の個人をどれだけひきつけられるか?それがあれば多少ややこしくとも売り上げあがるんだからがんばるよ。海外の個人への受け入れ、それは各国の日常使いの決済サービスとの乗り入れ。そして、海外旅行へ行く際に事前に導入しておく体制になっているか?こういうところ。
イモトのwifiいれてから海外にいくやん、海外から日本にくるときのそういうwifiサービスと組んだほうが良いよね。すでにやってるのかもしれないが。
3、日本の個人から受け入れられるか?
最後は、そりゃそうだのこちら。ここは、個人との接触面積を多く持っているところが有利。
・日常使いしているモバイルやアプリと連携していること
・ポイント還元が高い。クレカの1%が目安
・話題のお店で使えるか?
完全キャッシュレスのお店は割引なども当初やるだろうから、若者中心に使いそれがまわりへ波及するだろう。
都市部と観光都市を中心にがつがつ広がると思われる。
以上をもとにこの先勝ち残るであろう3社を独断と偏見であげる。
LINEPAY、PAYPAY(ソフトバンク×ヤフー)、楽天PAY
以上3社がこの先の本命である。
1、法人の中小をすみずみまで開拓しうるか?
1位:楽天PAY(120万店舗)
2位:LINEPAY(80万店舗)
3位:PAYPAY(5万店舗)
これは単純にリリースタイミング問題だが、今のところ楽天に一日の長あり
PAYPAYは全国20拠点、3000人営業導入するらしく今後一気に来る可能性があり
2019年10月までに中小の主要店舗をおさえていると面白い。
また、楽天は決済手数料3%だがLINEPAY・PAYPAYは3年間0%にしており、この戦略の違いが今後を左右しそう。
支払いタイミングは、LINEは翌月末。楽天とPAYPAYは翌日。
2、海外の個人から受け入れられるか?
1位:PAYPAY(alipayと相互乗り入れ)
2位:LINEPAY(アジア圏につよいLINEプラットフォーム)
3位:楽天PAY
これは、PAYPAYがえぐい。中国でめっさはやってるalipayと乗り入れ。
あとインドで3億人以上に使われているpaytmというキャッシュレスサービスのノウハウを存分に使っている。インバウンド消費のとりこみ考えるなら・・・
3、日本の個人から受け入れられるか?
1位:LINEPAY
2位:楽天PAY
3位:PAYPAY
これは単純にプラットフォームの違い。LINEは7000万人の日常にリーチ。
楽天は楽天経済圏に取り込まれているユーザを考え2位にしてみた。
PAYPAYはソフトバンクとヤフーなので、ソフトバンクモバイル・ヤフーモバイルなどとの連携が今後発表されることを考えると幅広い年代を取り込みに行けるイメージ。
ポイント還元率はLINE3-5%。楽天0.5-1%。PAYPAY0.5%。
総合順位:
1位:LINEPAY
2位:楽天PAY
3位:PAYPAY
総合力ではLINEがやはり強い。今後の戦略がわからないがPAYPAYは後発のため、全サービスが最高レベルにしてあるのと全国の中小おさえにいってるのが孫さんのヤフーBB猛烈に配りまくってたのと同じ感じで熱い。
最後に、この話がニュースになるタイミングはいつか?
①:春節 2019年2/4-2/10:ここでインバウンド消費が盛り上がるので、そこに対応しておきたいお店は多い。海外のインバウンド消費を軸に決める。一つ目の波が来る
②:消費税増税 2019年10月:2%ポイント還元で個人がキャッシュレスに移行する。
高齢者層もキャッシュレス使ったほうが良いですよと身近な店舗で言われだして使いだす。日本の個人利用者数が多いが軸で決まる。二つ目の波。
③:オリンピック 2020年7月:オリンピック需要に乗り遅れまいと最後に残った中小企業が移行する。このタイミングは海外インバウンド需要に強い決済システムが勝つ。
三つ目の波。
①-③の時間軸を通じて上記の3社がしのぎを削るが中国と同じく最終的には2社くらいが残るのではないか?(中国ではalipayとwechatpay)
以上3371文字。がんばって書いたのでよければシェア&いいねしてくださいw